ウイルス症のヘルペスも真菌症のカンジダも垂直感染

感染症には、水平感染や垂直感染など感染の仕方が幾つかあります。
水平感染は、食物や接触、空気、媒介者を感染経路とする感染です。
母子感染とも呼ばれている垂直感染は、母体に感染している病原体が妊娠、分娩、授乳を通じて胎児や出生児に感染する事であり、特にヘルペスやカンジダの様な真菌などの性行為感染症が垂直感染します。
垂直感染は、胎盤を通る血液を通じて感染する経胎盤感染と子宮頸部や腟に感染する微生物が羊水と羊膜などを介して児に移行する上向性感染、産道内に感染する微生物や母体血中の微生物が児に移行する産道感染、母乳中から経口的に児に移行する母乳感染に感染経路により分類され、経胎盤感染に関しては血行性経胎盤感染と直接伝播性経胎盤感染、上向性経胎盤感染に細分化されるケースもありますが、性行為感染症では産道感染が主体で新生児感染症のリスクが高くなります。
カンジダの様な真菌は、羊水感染や産道感染により垂直感染が生じ、新生児の口腔粘膜に真菌が繁殖すると口の中が白くなるカンジダ性口内炎を発症し、特に低出生体重児は真菌により重篤な全身感染症が生じるケースがあり、治療には抗真菌剤を含む薬でうがいや軟膏を塗るなどの処置が必要です。
単純ヘルペスウイルスの垂直感染により新生児に起きる症状としては、水疱や肺炎、結膜炎などの軽症な疾患から肝脾腫や黄疸、小頭症、心筋炎、髄膜脳炎などの重篤な疾患があり、妊婦が分娩時に性器ヘルペスを発症すると、新生児ヘルペスを発症するリスクが高く死亡率は20%~30%と言われています。
垂直感染の予防は、妊娠前の抗体検査と風疹や水痘・帯状疱疹、麻疹などのワクチン接種が好ましく、配偶者の感染も疑われるので妊娠中の性行為にはコンドームの使用が好ましいとされています。